
サイパン海岸沿い海パン産廃裁判、
軍配サイパン。産廃界、存外完敗さ。
[さいぱんかいがんぞいかいぱんさんぱいさいばん
ぐんばいさいぱんさんぱいかいぞんがいかんぱいさ]
[004]で紹介したラジオ番組「手賀沼ジュンのウナンサッタリ・パンツ」2015年5月31日放送分の回文コーナーに私が投稿した、「一見回文だけど、回文になっていないただの文」が、人々の目を欺き、ステッカーを獲得するという偉業を成し遂げました! ……いえすいません、ただ間違えただけです。意図的にやってたのなら面白かったんですが、単に間違えたというのは果てしなく恥ずかしいですねえ。しかもステッカーまでもらってしまった。返還したい。
こういう「回文だと勘違いしたけれど実は回文じゃなかった文」のことを、回文業界では「偽回文」と呼んでいるようです。(にせかいぶん? ぎかいぶん? 消息通の方、教えてください)
私がうっかり投稿した偽回文は これ です。偽回文であることを指摘されたあと、確認のために読み返したのですが、偽回文と知らされていてもどこが間違っているのかしばらく見当がつかず、「偽回文だという情報が間違いなんじゃないか」と逆に一瞬疑ったくらいで、まったく思い込みとは恐ろしいものでありますよ。
過去にも偽回文をブログに投稿しかけたことは何度かあって、自分は「い」と「ん」が近接しているパターンで勘違いしやすい、ということまで自覚していたのに、間違いました。うーん参った。「爺さん、孫が50000歳児」で止めておけばよかったねえ。
有名回文本『さかさ言葉「回文」のすべて』には
本書に掲載した回文は、逆から読んで同じになるかどうか、コンピュータによるチェックを全作品行っています。と書いてあります。ずいぶん大げさなことするものだなあ、と思ったこともありましたが、こうして偽回文を世に出してみると、人間の頭はときに当てにならず、コンピュータによるチェックはたしかに必要だとつくづく思いました。
そこで思い立って、取り急ぎ、回文チェッカー をjavascriptで書いて、ブログに設置してみました。今回の猛省をふまえ、今後は回文を公開する前に、これでチェックすると誓った私なのです。
たとえば標記の回文は、意味が分かりにくそうで恐縮ですが、意味が分かりにくそうなだけでなく、いかにも偽回文になっていそうな雰囲気で、恐ろしいものがあります。私の目には回文になっているように見えるけれど、今の自分の目はまったく信用なりません。そこで、回文の読みがなを回文チェッカーのフォームに入れてボタンを押せば
「さいぱんかいがんぞいかいぱんさんぱいさいばんぐんばいさいぱんさんぱいかいぞんがいかんぱいさ」は回文だと思いますと教えてくれます。いやよかったよかった。(読みがながそもそも間違っていたらどうするのか、という問題はありますけどね……)
偽回文を生み出すことに自信のあるかたは、どうぞご遠慮なくお使いください。どんな文が入力されているかは私にも知らされないので、回文に限らず、王様の耳はロバの耳的告げ口でも、何でも入力していただければ。また、不具合や改善案などあれば教えてくださいませ。見た目がしょぼいのはこれ以上どうにもならないと思いますが。
この回文チェッカーを使って、今後は偽回文を世に出さぬよう、精進してゆく所存でございます。何とぞ何とぞ。
猛烈な動揺が伝わって来ますね……
返信削除私も完全に欺かれていました。
間違っているという情報が間違いではないかと思いましたとも。
「ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか 」
みたいな錯覚現象と関係あるんでしょうかね~。
おおO太郎さんも引っかかりましたか、心強いです(?)。
削除やーしかし土曜の晩はなかなか寝付けませんでしたよ。
爺さん偽回文、多くの人が間違えやすいポイントが何かあるんでしょうね。ご指摘の錯覚現象ともたしかに関係ありそう。また、単に「何歳?天才な」だけよりも錯覚しやすそうなので、「爺さん」がやたら連呼されるところにも何かカギがあるのじゃないかと想像します。
ところで、ここでお伝えするのもなんですけど、6月発売の『パズル通信ニコリ』最新号に、O太郎さんの名前が(よーく見ると)登場してますよ。
削除素敵な情報を有難うございます。早速本屋に行きました。ちっちゃーいけど自分の名前出てるのすぐ分かりましたよ。ほのぼの嬉しくなりました。
削除そしてニコリを買うの初めて。五月祭で貰った冊子を終わらせてしまって手持無沙汰になっていたところで丁度良かったです。真面目に取り組もうと思います。
ほのぼのしていただけて、よかったよかった。
削除五月祭は今年は行けなかったのです。お会いできたかもしれないのに残念。
これはありがちですよね。不穏なにおいがする単語なので本能的に避けている気がします。
返信削除間違えやすいのは多分、日本語の「ん」が半分母音のような感じだという特性によるのかなと思いました。
私はよく子音字の混同・欠落で偽回文することがあります。「イ/リ/ニ」あたりが同一視されやすいかもです。
子音字の欠落は、私はたぶんやったことがないので興味深いです。
削除どういう場合に偽回文が生じやすいかは、調べられれば面白そうですが、偽回文だとわかると皆さん削除しちゃうから、収集困難ですねえ。土屋耕一の有名な本でも、不自然な空行があるページがあって、きっと前の版の偽回文削除したんだろうと推測しております。
そういう点からすると、今回のは、削除されない偽回文として貴重かもしれません。恥ずかしいけど。
土屋耕一さんの「軽い機敏な仔猫何匹いるか」(1980年版)が手元にあるんですけど、確かに不自然に一行分の空白がありますね。今まで気にしてませんでした。こうなると1972年版も読んでみたいですね。と思って調べたらamazonで出てました……15000円。
削除旧版気になりますねえ。偽回文ひとつのために15000円出すほどの執念は今のところないですが……。
削除古本屋で発見したので購入しました(5150円)。なぜか妙に得した感があります。
削除調べてみると、削除されたのは偽回文ではなくて、差別的ととられかねない語句の入った回文でした。なるほど。あと、1980年版では回文が8つ追加されていることが分かりました。
偽回文はやはりそうそう発見できませんねえ。
凄いよ、罅ワレさん。1000部限定の稀覯本をいともあっさり発見するなんて……。5150円ならまあ買ってもいいかも。そして削除の理由が判ってすっきりしましたね。それにしてもびっくりしました。
削除1000部中のNo.702でした! O太郎さんに刺激を受けたおかげで、いい買い物ができましたー。
削除偽回文の峻別力を鍛える「偽回文ゲーム」を考えました。
返信削除・回文か偽回文か判断がつきにくい文章を、進行役が読み上げる。
・プレイヤーはそれぞれ(たとえば)5秒以内に回文か偽回文か判断して、○か×か札を挙げる。
・合計正解数が多かった人が勝ち。
やってみたいです。あんまり盛り上がる気はしないけど。
ニコリ最新号にも載っている作並「回文かるた」には実は1枚だけ偽回文が混ざっているんです。この札を取ると減点っていうルールも面白いかも。
削除へーなんと。回文かるた持ってないのです。偽回文作家としては手許に置いておきたい品ですなあ。
削除偽回文ゲームは、コンピュータを使ってやる一人遊びとしてはけっこう面白いような気もしてきました。いつか作ってみようかな。
回文用語集のページを拝見して考えたのですが、「偽」を「にせ」と読むと確かに意図的な偽りのニュアンスが出てくるような気がします。語源的に「似せ」と繋がるのと関係があると思います。
返信削除ただ「ぎ」と読んだ場合、学問的な用法で本物と似ているけれど異なる物という雰囲気になるように思います。「偽果」「偽足」「偽信号」とか。
という訳で「ぎかいぶん」と読むとしっくりくるかなと思うのですがどうでしょう?
いいえ、誰が言い出したのか知りませんし、誰かが発音するのを聞いた覚えがある訳でもないのですが。
なるほどー。本来は「偽」という漢字も、本物っぽく見せてだます、という意味だと思いますが(偽善、偽名とか)、学問的な用法だとたしかにそうとは限らないみたいですね。「偽足」初めて聞きました。ブログやってると賢くなるなあ。
削除そういうわけで、O太郎さんと本ブログは、「ぎかいぶん」という読みを推奨いたします! (おそらく多くの人は「ニセ回文」と読んでいるので(twitterで「ニセ回文」で検索するとちょこちょこ当たる)、時すでに遅しかもしれないですが……)